ふくろう絵本屋

福井美佳です。私の活動を紹介します。

水彩画「砧公園 4 - 点描のエチュード」

透明水彩絵具で点描すると少し趣が違いますね。

「砧公園 4 - 点描のエチュード」 アルシュ、鉛筆/水彩絵具、297x210mm

ホルベインのフタロブルーイエロー、キナクリドンマゼンタ、イミダゾロンイエローの3色のみの点描で描く課題で、白い水彩用紙に描きました。白い紙に描くので、よりプリンタに近い着彩方法だと思いました。透明水彩で点と点が重なると色が濁るので、不透明の点描より彩度は落ちますが、画面は落ち着いた印象になったかと思います。点の大きさは自由でしたが、あまり小さくし過ぎない方が粒状感があっていいように思いました。果てしなく時間がかかるのですが、色の勉強になるしハマると楽しいので、水彩絵具が好きな人にはお勧めします。3色にこだわらず、好きな色を使っていいと思います。先日投稿した「剣の舞」も背景に点描使ってます。

描いてみて気がついたことをあげておきます。ご参考まで。

・透明水彩は間違うと取り返しがつかないので、まずは、絵具を水で薄めた淡い状態で点を打ち、徐々に濃い色を打っていくと良いようです。打った点が濃すぎたと思ったら、すぐに布などで押さえれば少し薄くできます。

・最初は、明暗の変わる境目に薄く点を打つことから始めるといいでしょう。境界線は描かず、点で明暗の違いを表します。

・点の上に点を重ねるときは、先に描いた絵具をよく乾かしてから。

・筆選びが重要です。面相筆ほど細くなく、少し弾力がある方が点の形が定まりやすい気がします。

・色の再現度にこだわるよりも、明暗の再現度を優先した方が仕上がりが綺麗です。

・ただし、1色、2色のみで着彩していると、彩度が高く染まった印象になります。できるだけ全ての場所に3色の点を打った方が自然な色になります。場所によって3色の配分、点の濃さや密度や大きさを変えると、メリハリがついて色の違いもわかります。