ふくろう絵本屋

福井美佳です。私の活動を紹介します。

水彩画「Zebra / Zitherist」

ついに、26文字描きました!修正したい文字は多々あれど、ひとまず、万歳〜。

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「Zebra / Zitherist」 ワトソン、コピックマルチライナー/水彩絵具、257 x 364mm

アルファベットブック用に描きました。シマウマのチター奏者です。 Zの形を表しています。Zではじまる動物と楽器というと、ほぼ選択肢がなかったので、誰でも同じ構図になりそうです。たてがみとチターの部分が飛び出ているので、変更するかもしれません。

チターは、オーストリアやスイスなどでポピュラーだった楽器のようです。エビスビールのCMにも使われている、映画「第三の男」の主題歌が有名ですね。弦が30本以上あるようなんですが、蹄のシマウマさんにどうやって演奏してもらえばいいか、考えてませんでした。右の蹄に、5本のつけ爪をつけてつま弾くのでしょうか。

26文字のアルファベットの動物を描くのはすごく楽しかったです。ここまで、ご覧になってくださったみなさま、おつきあい下さってありがとうございます。でも、描けばいいってもんじゃないですよね。おもしろいアイディアを考えて、再度描き直すことをすすめられてしまいました。やはり、絵柄が安易すぎたかもしれません。もっとおもしろい絵になるように、ブラッシュアップをつづけてまいります。でも、まずは、全文字並べてみようかな。

水彩画「Yak / Yodeler」

ヨーデルといえば、「アルプスの少女ハイジ」ですね。

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「Yak / Yodeler」 ワトソン、コピックマルチライナー/水彩絵具、257 x 364mm

アルファベットブック用に描きました。ヤクのヨーデル歌手です。Yの形を表しています。Yのついた動物や楽器はあまりなかったので、なんとか見つけられてほっとしました。ヨーデルは、アルプス地方(主にスイス)でポピュラーな歌唱法のようです。ポケットに手を入れて歌うという決まりを作っている団体もあるようなので、ヤクさんにもポケットに手をいれてもらいました。ハイジのオープニング曲の最初にもヨーデルが入っています。あと、ミュージカル「Sound of Music」の「Lonely Goatherd」もすばらしい曲です。家庭教師役のジュリー・アンドリュースと子供たちが、羊飼いやヤギの人形を操りながらヨーデルをまじえて歌います。身近な人たちのために小さな演奏会をするということ自体にも憧れました。ヤクは、カシミールチベット地方の高いところに住んでいる牛の仲間だそうなので、アルプス地方のヤギとちょっと似たような雰囲気を感じます。身体が大きいので裏声もきれいでしょうね。

水彩画「Vicuna(Vicugna) / Violinist」

ラマやアルパカと親戚関係の動物のようです。

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「Vicuna(Vicugna) / Violinist」 ワトソン、コピックマルチライナー/水彩絵具、257 x 364mm

アルファベットブック用に描きました。ビクーニャのヴァイオリン奏者です。Vの形を表しています。Vで始まる動物は種類が少ないようです。ビクーニャは、世界動物大図鑑にのっていました。南アメリカの草原にたつ、さわやかな写真が印象的です。首の下の、長い白い毛が特徴だそうです。ビクーニャの毛は、高級な毛織物に使われているとか。ヴァイオリンはお金がかかりそうな楽器なので、ぴったりかもしれません。さすがに、蹄では演奏しにくいかと思いますが、風にふかれながら、美しい旋律を奏でて欲しいです。

Vがつく楽器ということで、ヴィオラにしようかヴァイオリンにしようか迷いました。でも、私の画力では描き分けは不可能な気がしまして、よりポピュラーなヴァイオリンを描くことにしました。ヴァイオリンの演奏者を描くと、なぜかみんなこういう表情になっちゃうんですよね。ヴァイオリンは、好きな曲がたくさんあります。ピアノと一緒に演奏する曲でも、ベートーベンのスプリングソナタとか、ブラームスの雨の歌とか、ピアノトリオもカルテットもクインテットも、たっくさん名曲があります。また、ドラマチックな効果も抜群です。「世紀末の詩」というドラマの中で、千住明さん作曲の「The Last Song」や「悲歌」を聴いたときは、強く感情をゆさぶられました。生演奏はさらに破壊力があります。ホールに響き渡る音の圧倒的な存在感は、ずっるいよな〜〜と思います。

水彩画「Sloth / Sousaphonist」

身体に巻き付くような形の楽器です。

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水彩画「Sloth / Sousaphonist」 ワトソン、コピックマルチライナー水彩絵具、257 x 364mm

アルファベットブック用に描きました。ナマケモノスーザフォン奏者です。Sの形を表しています。すみません!楽器の形がわかりにくいかと思いますが、スーザフォンは大きなラッパです。パイプの部分が、浮き輪のように、身体に巻き付いています。パレードの楽団の花形ですよね。チューバのような音が出るようです。

ナマケモノが演奏すると、とても、ゆっくりのテンポでしか音がだせない気がします。きびきび行進するのも似合いません。行進のときは、フロートの木にぶら下がったまま、移動するんでしょうね。こわい動物がきたら、スーザフォンの音で追い払って欲しいです。

 

水彩画「Rabbit / Recorderist」

リコーダーの音は好きなのですが、あまり得意ではないです。

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「Rabbit / Recorderist」 ワトソン、コピックマルチライナー/水彩絵具、257 x 364mm

アルファベットブック用に描きました。うさぎのリコーダー奏者です。Rの形を表しています。ウサギとリコーダー、イメージがぴったりな気がします。でも、うさぎはもっとほわほわしているはず!どんな動物を描いても、同じような毛並みになっちゃいます。毛並み描きの修行が必要です。

 先日、久しぶりにリコーダーを手に取ってみたのですが、やはりうまく吹けませんでした。でも、高級木製バロック式リコーダーなら、いい音がするのかも?!一度、試してみたいですねぇ。

水彩画「Quoll / Quijada player」

キハーダという楽器を、はじめて知りました。でも、音はなじみがあります。

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「Quoll / Quijada player」ワトソン、コピックマルチライナー/水彩絵具、257 x 364mm

アルファベットブック用に描きました。フクロネコ(クォール)のキハーダ奏者です。Qの形を表しています。しかし、これはQというよりは、aの小文字に見えるかもしれません。どうしましょう。

さて、キハーダですが、「与作」などで有名な「カーーッ」という音を出す楽器なのだそうです。なんと、動物(馬?)のあごの骨でできているそう。たたくと、ゆるんだ歯が振動して音が出るようです。私も実物をみたことがありません。「ルパン三世」や「笑点」を演奏するときは、「カーーッ」音が欲しくて、ビブラスラップという楽器を借りました。ビブラスラップは、もともとはキハーダの音を真似して作った楽器だったようです。知らないことだらけです。アルファベットブックを作ると、アルファベットのことだけじゃなくて、知らない楽器や動物のこともわかって、勉強になりますね。

フクロネコは、有袋類。オーストラリアなどに生息する動物です。おそらく、キハーダだけを演奏するのではなく、パーカッション全般の演奏者ではないかと想像します。フクロネコのしっぽは立派そうですが、しっぽでたたいただけで、はたしてキハーダの音が鳴るでしょうか?地面にたたきつけるのかもしれませんね。

水彩画「Otter / Ocarinist」

カワウソに見えればいいのですが、、、。

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「Otter / Ocarinist」ワトソン、コピックマルチライナー/水彩絵具、257 x 364mm

アルファベットブック用に描きました。カワウソのオカリナ奏者です。Oの形を表しています。いやーー。オカリナ、難しいです。うちにもオカリナあるんですけど、なぜかセミの形をしていて、参考になりません。標準的なオカリナが欲しいです。っていつも同じことを書いてますね。ちなみに「オカリナ」で画像を検索したら、芸人さんの写真がたくさんでてきました。なるほど、そうですよね。

それにしても、カワウソはかわいいです!この絵の数千倍かわいいかもしれません。結構、強い動物だと思うのですが、ほわほわで手も器用そうで、邪気のなさそうな顔をしています。オカリナ奏者にぴったりです。次回は、全身を描いてみます。

水彩画「Newt / Ney player」

葦笛だそうです。

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「Newt / Ney player」ワトソン、コピックマルチライナー/水彩絵具、257 x 364mm

アルファベットブック用に描きました。イモリのナイ(ネイ)奏者です。Nの形を表しています。ナイは、アラブ古典音楽の楽器?だそうです。細めの尺八みたいです。神秘的な音がしそうですね。本当は、イモリ君よりはずっと大きいはずなのですが、巨大イモリということで演奏していただきました。Nに見せるためには、葦笛部分がもうちょっと強い方がいいかしら。手を加えるかもしれません。

おなかが赤いのは、アカハライモリという種類らしいです。模様がキュートですよね。顔は、カエルに似てユーモアたっぷりです。ただ、唇がなさそうなので、もしかしたら演奏に苦労するかもしれませんね。とにかく、がんばって演奏してください、と励ますのみです。

水彩画「Lion / Lutist」

古くからある楽器だそうです。

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「Lion / Lutist」ワトソン、コピックマルチライナー/水彩絵具、257 x 364mm

アルファベットブック用に描きました。ライオンのリュート奏者です。Lの形を表しています。この絵では、どんな楽器かよくわからなくてごめんなさい。リュートは、ギターやバイオリンなど弦楽器の祖先のようなものらしいです。生の演奏をみたことはありませんが、明るくて、かろやかな音がしそう。Lではじまる楽器って、本当に少ないんですよね。リュートの絵は、ルネッサンス以降の超有名な画家も描いているので、なんかもう、申し訳なくて。出直してきます〜。

ライオンもたてがみが見えないと、ライオンらしくないものですね。威厳はなくなっちゃいましたけど、一生懸命弾いている感じは出ていますかね?

水彩画「Fox / Flutist (Flautist)」

後ろ姿になっちゃいました。

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「Fox / Flutist (Flautist)」ワトソン、コピックマルチライナー/水彩絵具、257 x 364mm

アルファベットブック用に描きました。狐のフルート奏者です。Fの形を表しています。以前「笛吹き ふうた」を描いたので、Fは楽勝と思っていたのですが、ラフを描く前になって、普通にフルートを構えるとフルートが左になることに気がつきました。それではFになりません。仕方ないので、後ろからの構図に変えました。お客様に後ろ姿を見せるのは失礼ですが、自慢のしっぽを見せたいので、後ろ姿もちょこちょこ見せながら演奏しちゃいます。Xerusと同じですね。

今日は、府中市美術館の藤田嗣治展を見てきました。明日までです。学生時代の成績はふるわなくて、第一次大戦直前にフランスに渡って、仲間と切磋琢磨して、独自の表現を模索して、多量の絵を描いて、世界中を旅して、新しい表現に挑戦し続けて、、、。画家のお手本のような方だったようです。独特な乳白色の下地、流麗な輪郭線、薄いのにしっかりと明暗がついている人体、表情、シックな色づかいも独特です。とにかく勉強になりました。特に、猫の形や明暗は穴があくほどみてしまいました。一番、心をつかまれたのは「猫 闘争」という一枚です。さまざまな表情のたくさんの猫が、暗く奥行きのある空間に躍動しています。パリの寵児になっても、日本ではいまいち評価されなかった藤田さんが、第二次世界大戦中の戦争絵で、はじめて日本人の心に寄り添う創作を行います。それが裏目に出て、戦後は一転、追われるように日本を出て、二度と帰国することはなかったそうです。日本を出る前に「絵かきは絵だけ描いてください」「仲間げんかはしないでください」「日本画壇は早く世界水準になってください」という言葉を遺したということです。こんな絵をみてしまうと、改めて、自分の絵を公開するのが恥ずかしくなりますが。。。私もこれから、もっと絵を描いて、けんかをせず、世界水準を目指したいなと思います。