角背ハードカバー製本の表紙を、2種類の素材でくるむ方法を紹介します。
先週の授業の続きで、表紙に、布クロスと紙(クライスターパピア)を貼る方法を教えていただきました。写真の緑が布クロス、模様のところがクライスターパピアで作った紙です。継ぎ目をきれいにするために、薄く溝をつけるのがポイントです。
1.表紙の芯ボールに溝をつけます
布クロスと紙は、5mmの幅で重ねるように貼り合わせます。重なる部分に厚みがでないように、芯になる黄ボールの重なる部分に、幅5mm、深さ0.3mmで薄い溝をつけておきます。表紙と裏表紙、それぞれに二本ずつ、溝を入れました。
写真のような感じで、カッターで薄く筋をつけてから、表面の紙を0.3mmはぎます。
2.布クロスを貼ります
背表紙とおもて表紙と裏表紙をつなげるように、布クロスを貼ります。0.3mmの溝部分は、布の厚みによる凸がなくなり、黄ボールとの段差が感じられません。布クロスの厚みにあわせて、溝の深さを調整した方がよいそうです。
両側にも布クロスを貼ります。
裏は、上下をそれぞれ糊ではってから、左右をはります。角は、へらでしっかりあとをつけます。角をおさえて、すこし丸みを出すとよいそうです。
3.紙を貼ります
今回使ったクライスターパピアです。以前、紹介した魚の消しゴムはんこをNTラシャ紙におして作りました。定着用のスプレーをかけました。
両端が5mmずつ布クロスに重なるように貼ります。溝のおかげで、紙の端が浮きません。
裏に高さ合わせの紙を貼ります。背表紙の裏には、さらに、高さをあわせるため、布クロスを貼りました。
今日の作業はここまででした。明日、中身を合わせて仕上げます。貼ってみたら、はんこのずれが目立ちます。もっと縦横正確におせばよかったですね。