ふくろう絵本屋

福井美佳です。私の活動を紹介します。

アクリル絵具「動物の館」

さらに昔にさかのぼり、二年前の今頃描いた絵をご紹介しつつ、色彩の話と、連続パターンの作り方を紹介します。

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「動物の館」ホワイトワトソン、アクリル絵具、257 × 364mm

色彩の講義を受けて描いた一対の絵のうちの一枚です。ストロングトーン(彩度高めで明度は中間ぐらい)で、対象色相の2色(オレンジと緑)を主に使い、夜の動物園にみなぎるエネルギーを表しました。トーンとは、彩度と明度の組み合わせで色を分類するものだそうです。トーンによって、人に与える印象が異なると言われています。ストロングトーンに分類される色は、一般的には、力強さやエネルギーを感じさせるそうです。対象色相とは、色相環で補色の次に遠い関係にある色のことをいいます。印象的な色の組み合わせですよね。これを描いた後、緑とオレンジ(茶)の組み合わせで絵を描くことが多くなりました。なお、2色で画面を構成する場合、理想は、画面の面積の7割をメインカラー、3割をサブカラーで塗って、アクセントカラーを使う場合は5%以下がよいそうです。アクリル絵具は、同じ色をべったり塗るのに向いていますね。最初に多めに絵具を用意して、何度も塗ると、均一な色になります。

同時に、繰り返し模様(連続パターン)の作り方も習いました。たとえば、左上の緑の部分に、あしかやリスのような形の連続パターンが見えるかと思います。この連続パターンの作り方を説明します。

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まずは、小さな紙にパターンの最小ユニットを描きます。このとき、右辺と左辺、上辺と下辺の絵がつながるように、描きます。

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継ぎ目を描くときは、上の写真のように、裏からみて左右の辺があうように折ったり、上下の辺があうように折って描くとよいそうです。

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この絵をスキャナで取り込んで、すきまなくタイル状に並べると、上のような連続パターンになります。photoshop(cs3)を使って、タイル状に並べる方法は、以下です。

1.最小ユニットを選択範囲にして、編集>パターンを定義。

2.塗りつぶす範囲を選択して、編集>塗りつぶし。

3.塗りつぶしダイアログボックスが表示されたら、使用:パターンを選び、カスタムパターンからさきほど登録したパターンを選んで、ok

作った連続パターンを印刷して、原画に写して、色を塗って仕上げます。